第5回作品演奏会
日時 | 2004(平成16)年5月21日(金)午後6時開演 |
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会場 | 日本橋劇場(中央区立日本橋公会堂4Fホール) |
入場料 | 3500円(全席自由) |
主催 | 創邦21 |
演目
まんざい
作 詞:塩田律
作 曲:常磐津兼太夫
唄 :常磐津兼太夫、清元延佳月
三味線:今藤長龍郎、松永忠一郎
梟雄
作 曲:福原百七
笛 :福原百七、井伊亮子
小 鼓:堅田新十郎
日本昔話より ねずみ経
作 曲:今藤美治郎
唄 :富士田新蔵、今藤政貴、今藤長一郎
三味線:今藤美治郎、杵屋栄八郎、今藤政十郎
笛 :福原徹
打楽器:藤舎呂英、望月太津之
裁きの庭で
作 詞:Johann Wolfgang von Goethe
訳 詞:高橋健二
作 曲:杵屋巳吉(現・巳太郎)、常磐津文字兵衛
声 :常磐津二三太夫
三味線:杵屋巳吉、常磐津文字兵衛
ヴァイオリン:地挽そのみ
駆ける
作 詞:金子泰、塩田律
作 曲:福原徹
唄 :杵屋秀子、常磐津兼豊
笛 :福原徹
顔(おもて)
作 詞:金子泰
作 曲:今藤長龍郎、清元栄吉
唄 :今藤長一郎、今藤政貴、東音味見純、清元延綾
三味線:今藤長龍郎、松永忠一郎、今藤政十郎、清元栄吉
箏 :丸田美紀、中川佳代子
十七絃:西陽子
打楽器:藤舎呂英、望月太津之、堅田新十郎
笛 :福原百七
「顔(おもて)」~新しき合同作品への歩み 清元栄吉
共同制作の可能性に一歩踏み込んだこの作品は、#7「からんくにゆき」を経て#8「僕が作曲できない理由」へと結実する一連の流れの発端と位置づけられる。金子の研ぎ澄まされた詞章に説得力を得たものの、阿国かぶきの“歌舞伎さ”を三味線音楽らしく鮮やかに抽出した長龍郎の持ち味と“近世以前”を基調に据えそれに現代的彩色を施して主人公の内面を表現しようとした栄吉のアプローチは調和するに至っていない。個人のカラーを超えた“創邦21的合同作品”たる成果は「僕が~」まで待たねばならなかったのである。また、“評判だけが独り歩きして実在があやふやな『伝説』としての「阿国」~同じ時代にその名を騙って成功してしまった1人の平凡な女~その苦悩と諦観”という設定とテーマ性は奇しくも、より噛み砕いた形で「僕が~」において昇華されることとなる。