富樫~「勧進帳」入り~
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作詞・作曲
作詞:金子泰
原案・作曲:今藤政太郎
発表年
2024年
作者より
金子泰
神も仏もない憂世だと嘆く中世の「安宅」、悟られぬこそ浮世なれという近世の「勧進帳」。この「富樫」では、花紅柳緑の悟りの境地に抗って生きるのが人だとしました。富樫や義経や弁慶をそんな思いで見ています。
※公演プログラムより転載
金子泰
日本人が古くから持っている美意識に、ほろび への思いがあります。若くしてほろびなければならなかった悲運の人々への思いです。このたびの「富樫」は、長唄「勧進帳」を骨子としています。富樫が往時を想い起こし、何故義経弁慶主従が奥州へ落ち延びる手助けをしたのかを語ります。そして義経主従と自分がわかり合い、心から打ち解け盃を交わした時のことを思い、一人涙します。最後は飛六方で舞台を閉じるところを、ほろび への思いや主人公が空の彼方へ飛翔する世界の多くの英雄伝説に倣い、義経弁慶主従が空翔ける様を富樫が見送る場面にしました。山台の富樫とは別に杵屋喜三郎氏に富樫役をお願いしました。このような演奏様式は今まで見当たりません。喜三郎氏と舞台の演奏の皆さんと私とで模索しながら、後の参考になるようなことができればと願っています。喜三郎さんの富樫の伴奏には、オークラウロという楽器を設楽瞬山氏に吹いていただきます。この楽器は、昭和のはじめに邦楽の刷新に大きな力と知恵を下さった大倉喜七郎男爵の考案によるものと聞いております。
※公演プログラムより転載


